「共有持分を早く手放したい……」
「自分の持分だけ買い取ってくれる業者を見つけたい……」
共有持分を所持している方の中には、このように考えている方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、共有持分の売却におすすめの買取業者6選を紹介します。相場や失敗しない業者選びのポイントも解説するので、安心して共有持分を売却するための参考にしてください。
- 共有持分の売却相場
- 共有持分の売却におすすめの専門買取業者6選
- 共有持分を高く売却する5つのコツ
共有持分とは不動産の持分割合で自由に売買できる
共有持分とは、一つの不動産を複数人で所有している際に、それぞれの所有者が持つ割合を指します。たとえば、あるマンションをAさんとBさんが半分ずつ所有している場合、AさんとBさんはそれぞれ2分の1の共有持分を持っていることになります。
共有名義の不動産は、他の名義人の賛同がない限り売却できません。しかし、共有持分なら自由に売ったり、贈与したりできます。理由としては、共有持分が個人の財産として認められているからです。つまり、Aさんが自分の持分を売却したいと思った場合、Bさんの同意を得なくても自由に売却できるのです。
共有持分を売却することで、マンション購入の頭金や、新たな目標達成に向けた資金を手に入れられます。
資金調達したい方や、共有者同士のトラブルに巻き込まれたくない方は、共有持分を売却をすると良いでしょう。
【売却相場】共有持分を売る方法は2つ
共有持分の売却方法は、主に以下の2つです。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、あなたの状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
売却方法 | メリット | デメリット | 売却にかかる時間 |
---|---|---|---|
他の共有者に売却 | ・高値で売却できる可能性がある | ・他の共有者との合意形成が必要 | 数ヶ月〜数年 |
買取専門業者に売却 | ・手続きが簡単でスピーディー | ・他の共有者に売却するよりも安くなる可能性がある | 数週間〜数ヶ月 |
できるだけ早く共有持分を売却したいと考えているなら、買取専門業者に売却する方法がおすすめです。手続きが簡単でスピーディーなため、短期間での現金化もできます。
他の共有者に売却する場合
他の共有者に売却する場合の目安は「不動産全体の市場価格×持分割合」です。
たとえば、不動産全体の市場価格が2,000万円、持分割合が1/4だった場合は、「2,000×1/4=500万円」となります。
ただし、共有者が複数人いる場合に特定の1人に売却するなら、共有者全員の合意を得る必要があります。まずは、他の共有者に売却の意思を伝え、価格や条件について話し合いましょう。合意に至れば、売買契約を結び、所有権移転登記を行います。
他の共有者への売却は、高値で売却できる可能性が高いのが魅力です。しかし、他の共有者との交渉が難航したり、手続きに時間がかかったりする可能性もあります。共有者との関係性や、売却を急いでいるかなどを考慮して、慎重に判断しましょう。
買取専門の業者に売却する場合
買取専門の業者に売却する場合は市場価格よりも低くなるのが一般的で、目安としては「市場価格×持分割合×1/2〜1/3」です。たとえば、不動産全体の市場価格が2,000万円、持分割合が1/2だった場合は、「3,000×1/3×1/2〜1/3=約300〜500万円」となります。
買取専門業者への売却は、手続きが簡単でスピーディーな点が魅力です。また、他の共有者の同意を得る必要がないため、人間関係のトラブルを避けたい場合にもおすすめです。ただし、他の共有者に売却するよりも査定額が安くなる可能性があることは、理解しておきましょう。
【買取実績が多い】共有持分の売却におすすめの専門買取業者6選
買取実績が多く共有持分の売却におすすめの専門買取業者は、以下の6つです。
各業者の特徴や強みを比較し、自分に合った業者を探していきましょう。
株式会社 Next age
株式会社 Next ageは、事故物件の売買・仲介・不動産管理・賃貸・リフォームなどに対応している業者です。
店舗の所在地は首都圏ですが、全国対応で日本のどこからでも依頼できます。また、各士業との密接な連携があるため、極力トラブルを避けたい、安心した取引をしたい方におすすめです。
スピーディーでお客様ファーストな対応に定評があるだけではなく、無料査定を実施しているので、一度相談してみると良いでしょう。
株式会社 Alba Link
株式会社 Alba Linkは、全国対応の不動産買取業者です。特に訳あり物件の買取に力を入れており、共有持分の買取にももちろん対応しています。
また、年間相談実績は3,000件を超えており、実績数からも信頼できる業者だと言えるでしょう。さらに、最短12時間で査定が完了するといった、スピーディーさも魅力です。
査定の依頼はフォームまたは電話から手軽に行えるので、相談しやすい方を選んで査定を依頼してみましょう。
訳アリ物件買取センター
出典:訳アリ物件買取センター
訳アリ物件買取センターは、業界トップクラスの訳あり物件買取実績を誇る買取業者です。創業30年に及ぶ訳あり不動産に対する豊富なノウハウを持っており、共有持分にも需要を見つけてくれる点がポイントです。
また、即日現金買取や現状買取などもおこなっているため、すぐにでも現金化したい方はまず相談してみると良いでしょう。
ワケガイ
出典:ワケガイ
ワケガイは、共有持分を含めたさまざまな訳アリ不動産の買取に特化した買取業者です。弁護士・司法書士・税理士・土地家屋調査士といった全国の士業とパートナー契約をしており、トラブルが起きた際のサポートが手厚い点が魅力です。
トラブルなく安心して共有持分を売却したい方は、ワケガイに依頼してみると良いでしょう。
株式会社フレキシブル
出典:株式会社フレキシブル
株式会社フレキシブルは、即日決済が特徴の不動産買取業者です。また、過去10年間で100棟以上の不動産買取実績を持つ、創業30年の老舗業者です。
さらに、スピード買取が魅力で、査定の回答から査定結果の通知までが最短1日で完了する場合もあります。
共有持分を信頼できる老舗業者に少しでも早く売却したいなら、株式会社フレキシブルが最適だと言えます。
不動産スピード買取窓口
出典:不動産スピード買取窓口
不動産スピード買取窓口は、株式会社クランピーリアルエステートが運営元で、弁護士や税理士などを対象としたコンサルティング事業も展開する業者です。1,500以上の士業と連携しており、特に複雑な共有不動産のトラブルを抱えている方におすすめです。
また、年間3,000件以上の相談実績を誇っており、さまざまな不動産に関する知見があり、訳あり不動産でも積極的に買取してくれます。
法的問題を抱えた共有持分を売却したい方は、不動産スピード買取窓口に相談すると良いでしょう。
【失敗しないために】共有持分の売却業者を選ぶ際のポイント5つ
共有持分の売却は、業者選びが非常に重要です。信頼できる業者を選ぶことで、安心して売却を進められます。共有持分の売却業者を選ぶ際のポイントは、以下の5つです。
これらのポイントを意識しながら、安心してトラブルなく共有持分を売却できる業者を探していきましょう。
買取実績が豊富であるか
買取実績が豊富な業者は、さまざまなケースに対応してきた経験があり、共有持分の売却に関する知識やノウハウも豊富です。そのため、安心して売却手続きを進められます。
また、多くの物件を扱っているため、適正な査定額を提示してくれる可能性が高いでしょう。
買取実績が少ない、HPに事例の記載がまったくない業者を選ぶと、共有持分の売却に関する知見が乏しく相場に比べて低い値段で取引される場合もあるかもしれません。相場より安い値段で取引されたり、トラブルにあったりしないためにも、業者を選ぶ際は買取実績が豊富かを確認しましょう。
担当者の対応が丁寧であるか
共有持分の売却は、初めての方にとっては分からない内容だらけです。担当者が丁寧に対応してくれる業者であれば、疑問や不安を解消しながら安心して手続きを進められます。親身になって相談に乗ってくれるか、分かりやすく説明してくれるかなど、担当者の対応にも注目すると良いです。
担当者が丁寧に説明してくれない業者で取引すると、疑問が残ったまま売却してしまい、後悔する可能性もあります。また、最悪の場合、曖昧な回答であなたを騙そうとしているかもしれません。
問い合わせ担当や営業担当者の対応が丁寧かどうかは、業者を選ぶうえで重要視しておきましょう。
トラブルが起きた際に備えて弁護士と連携しているか
共有持分の売却では、他の共有者との間でトラブルが発生する可能性がゼロではありません。弁護士と連携している業者であれば、万が一トラブルが発生した場合でも、迅速かつ適切に対応してくれるので安心です。
弁護士と連携していない業者だと、トラブルが起きた際に対応しきれず、あなたが高額な費用を払って、別で弁護士を雇う必要が出てきます。
安心して売却を進めるためにも、弁護士と連携しているかどうかを確認しておきましょう。
見積もりの根拠がしっかりしているか
共有持分は、一般的な不動産売買よりも査定が難しい場合があります。そのため、見積もりの根拠が明確で、納得できる説明をしてくれる業者を選びましょう。
不当に安い査定額を提示する悪質な業者もいるので注意しなければいけません。また、契約時には話していない新しい工事を勝手に行い、高額な費用を請求してくる場合もあるかもしれません。
適正な価格で売却するために、複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。
利用者から不満の声があがっていないか
インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、業者の評判をチェックすることも重要です。実際に利用した人の声を参考に、信頼できる業者か判断しましょう。
たとえば「電話での対応が悪かった……」「見積もりの内訳を詳しく説明しもらえなかった……」などの不満の声がある業者は、避けるのが無難です。利用者からの不満の声が上がっている業者は、高額な手数料を請求するなどの悪質な業者である可能性があります。
業者に依頼するか決める際は、実際に利用した人の口コミや評判は最初に確認すると良いでしょう。
共有持分を高く売却する5つのコツ
共有持分を高く売却するコツは、以下の5つです。
これらのコツを実践して、少しでも高く買い取ってもらいましょう。
他の共有者と良好な関係を保っておく
共有持分の売却には、他の共有者の協力が不可欠です。他の共有者と良好な関係を築いておくことで、売却手続きがスムーズに進み、買い手にとっても魅力的な物件となります。
逆に他の共有者と関係が悪い場合は、トラブルに発展する可能性も考えられます。日頃からこまめな連絡や情報共有を心掛け、良好な関係を維持しましょう。
他の共有者と協力して持分割合を増やす
共有持分は、持分割合が大きいほど査定額が高くなる傾向があります。他の共有者と協力して、自分の持分割合を増やすことで、売却価格アップが期待できます。
ただし、何もメリットがなければ、共有者から持分を分けてもらうのは難しいです。共有者全員にとってメリットのある提案をするために、お互いにとって良い条件を模索すると良いです。たとえば、売却で得たお金を山分けしたり、得たお金でみんなで使用できる別荘を購入したりなどが考えられます。
共有者の性格や趣味などを考慮しながら、最適な提案を考えていきましょう。
複数の買取業者で査定額を比較する
共有持分の査定額は、業者によって大きく異なる場合があります。複数の業者に査定を依頼し、査定額を比較することで、より高値で売却できる可能性が高まります。
また、共有持分の売却額は不動産の中でも特にばらつきがあるため、複数の業者に査定を依頼する中で相場を探っていきましょう。
土地と建物の共有持分を揃えておく
土地と建物の共有持分が揃っていない場合、買い手にとっては使い勝手が悪く、査定額が下がる可能性があります。可能であれば、他の共有者と交渉して、土地と建物の共有持分を揃えておくと良いでしょう。
隣地との境界をはっきりさせておく
隣地との境界が曖昧な場合、将来的にトラブルが発生するリスクがあります。買い手にとっても不安要素となり、なかなか買い取ってもらえません。
敷地境界を確定させるには、測量や隣地所有者との交渉も必要となり、コストがかかるケースもあります。しかし、不安要素を無くし、共有持分を買い取ってもらいやすくするために、隣地との境界をはっきりさせておきましょう。
共有持分を専門業者に売却する際の流れ
共有持分を専門業者に売却する際の流れは、以下の4ステップです。
それぞれ見ていきましょう。
1.複数の業者に査定依頼をする
まずは、複数の業者に査定依頼を行い、査定額やサービス内容を比較しましょう。査定依頼の際には、物件情報(所在地・面積・築年数など)や権利関係(共有者・持分割合など)の情報が必要になります。
一括査定サイトを活用すれば、一度の情報入力で複数の業者に査定依頼を行えます。
2.条件に合意すれば売買契約を結ぶ
査定額やサービス内容に納得できれば、業者と売買契約を結びます。契約書には、売買価格や支払い方法、引き渡し時期などが記載されています。
契約内容をよく確認し、不明点があれば遠慮せずに質問しましょう。業者からの回答が不明確で不安な場合は、弁護士などの専門家に相談すると良いです。
3.決済後に所有権移転登記を行う
決済が完了したら、法務局で所有権移転登記を行います。この手続きは、司法書士に依頼することも可能です。登記が完了すると、共有持分の所有権があなたから業者に移転します。
所有権移転登記とは
※所有権移転登記とは、不動産の所有権が移転したことを法務局に記録する手続きです。基本的に、売買や相続、贈与などによって不動産の所有者が変わった際に行われます。
4.確定申告して譲渡所得税を納付する
共有持分を売却した場合、譲渡所得税が発生します。そのため、翌年の確定申告期間中に確定申告を行い、譲渡所得税を納付する必要があります。
確定申告に関する知識が乏しい場合は税理士に相談することで、手続きをスムーズに進められます。
共有持分の売却に関するよくある質問3つ
ここでは、以下のような共有持分の売却に関するよくある質問と、その回答を紹介します。
共有持分の売却に関する疑問を解消していきましょう。
共有持分の売却にかかる費用は何がありますか?
共有持分の売却にかかる費用は、主に以下の4つです。
掛かる費用の項目 | 目安の支払い金額 |
---|---|
仲介手数料 | 売却額の3%〜5%ほど |
司法書士報酬 | 5〜10万円ほど |
登録免許税 | 売却額の0.4%〜2%ほど |
譲渡所得税 | 売却価格 – (取得費 + 譲渡費用) |
売却とは言っても支払わなければいけない費用もあるため、しっかり把握しておきましょう。
共有持分を売却せずに放置するとどうなる?
共有持分を売却せずに放置すると、以下のようなリスクが考えられます。
- 共有者間のトラブル
- 相続問題
- 物件の価値低下
共有同士の関係が悪い場合は、物件の管理や利用方法に関して意見が対立する可能性もあるでしょう。また、放置していた場合でも、子どもには無条件で引き継がれます。将来、子供に負担をかけたくない場合は、早めに共有持分を売却しておきましょう。
共有持分は他の共有者から同意を得なくても売却できますか?
共有持分は、原則として他の共有者から同意を得なくても売却できます。しかし、他の共有者に買取請求権があり、あなたの持分を買い取る権利もあります。
また、マンションなどの区分所有建物の場合、管理規約で共有持分の売却に制限が設けられている場合があるでしょう。トラブルなく売却したい場合は、専門の買取に業者に相談すると良いです。
まとめ
共有持分の売却は、適切な業者選びと情報収集が成功の鍵です。また、何も手をつけずに放置していると、共有者間でトラブルが起きたり、将来的に子どもの負担になったりする可能性もあります。
この記事で紹介した情報を参考に、自分に合った業者を見つけ、スムーズに売却を進めていきましょう。
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